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猫ちゃんの異物に因る腸閉塞の一例 2022/03


ケースブログとしては、猫ちゃんの異物による腸閉塞が続きますね💦

猫の場合は紐やオモチャのパーツなどが上位となります。

今回の子は、3日ほど前にお家で飼い主さんとオモチャで遊んでいた際にオモチャの先端部分を壊してくわえてしまった所を回収しようとしましたが。そのままモゴモゴと飲み込んでしまったとの事。

来院前日の夕飯時より、食後すぐにまとまった量の嘔吐が見られ、同症状が翌朝(診察当日)にも見られたとの事で受診されました。

猫ちゃん自身は、食べたい気持ちは強く、そして活動性も普通な様子。吐いてしまう以外の症状は一切なし。

問診の時点で、異物による閉塞が濃厚でしたのですぐに確認の検査を行いました。

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X線でお腹を撮影して、気がかりになった点はこの2か所。不自然な空気の溜まり方と、その近くに何やら影らしきもの...?

続いての超音波検査では以下の画像が見られました。

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青い線が腸のアウトラインになります。オレンジ色の部分が怪しい影の部分。黄色は、この怪しい影の手前に停滞している腸の水分等です。

画像検査より、典型的な異物の閉塞が確認されましたので、この後に麻酔前の検査を実施して問題が見られませんでしたので、大きな体調の悪化が見られていない現状ですぐに手術に進むことになりました。

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こちらは閉塞している部分になります。腸の中にみっちりと閉塞してしまっており、本来であればぐにゃぐにゃの腸が「ぼわっ」としていて固そうな様子が見られます。

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これが閉塞していた異物です。問診でうかがっていた、オモチャ(猫じゃらし)の先端部分でした。

今回のケースでは、経緯が明瞭だった事、症状の出現からすぐの来院だった事、診断→手術までの時間がすぐだった事などの複数の好条件が重なり、腸管へのダメージがほとんどなかった事が幸いでした。

惜しむべき点は異物を飲み込んでしまったその日に受診ができていればというところですが、しかしそれ以外の飼い主様の対応は迅速でしたので、術後の猫ちゃんの回復は非常に早く、入院中でも猫舎内を悠々自適に過ごしておりました(外来時間外のみですが)。

閉塞の原因となったオモチャのパーツですが、今回の猫ちゃんの場合は遊ぶ際の力が強かった為に壊れてしまったという事が不運な点となります。オモチャの出しっ放しなどはお止め頂きたいですが、それとは違うケースなので予測は不可能です。

退院時に飼い主様にお話を聞いたところ、オモチャはホームセンターのペットコーナーにあるものを買ってきたものでした。偶々、そのお店に直前に別件の買い物で立ち寄っており該当するオモチャコーナーを覗いてきたばかりでした。

正直なところで申し上げますと、陳列されているオモチャ類の半分以上は「この形は危険だな」と思うものでした。

どんなオモチャならば絶対に大丈夫なのかという事を申し上げるのも難しいですが(レーザーポインター系は飲み込むという危険は皆無ですね)、こと異物閉塞を危惧するのであれば、紐の先端に小さなぬいぐるみが装着されているものや、ぬいぐるみ以外でも鈴やビーズのような装飾品が付いているものなどは遊んでいる最中に取れてしまい飲み込む可能性がある為にオススメできません。

よくある形のオモチャなのですが、そういった形のものであれば、紐はしっかりとしており(裂けて細くなるような材質の紐は避けましょう)、先端のパーツとしっかり固定されて、且つ先端パーツは細かい装飾パーツのついていないようなものを選んで頂きたいなと思います。......オモチャとしての可愛げは大分なくなってしまいますが...💦



【犬と猫のマイクロチップ情報登録】についてのお知らせ


マイクロチップ移行登録の案内.jpg

マイクロチップ環境省登録への案内.pdf

令和4年6月1日より、改正動物愛護法が施行されます。

これにより、大きく変化するのは下記の点となります。

〇ペットショップ及びブリーダーから購入した犬や猫については、マイクロチップの装着が義務となる事

〇上記により動物を迎え入れた飼い主には、飼育者情報の登録が義務となる事

要約しますと、『お店から直接又はお店を経由して、新しく動物を迎え入れた場合には、マイクロチップの装着と登録をしなければいけません』という事です。

知人から譲り受けた(令和4年6月1日以降でペットショップ等を経由していない生まれの子)、野良猫を保護して迎え入れた、保護犬・保護猫を迎え入れた等の場合には装着及び登録は義務ではありませんが、推奨並びに努力目標となります。

既にお家に迎えて、家族の一員として生活している子達も推奨及び努力目標となりますが、義務化ではありません。

マイクロチップの登録に関しては、当院ブログの「マイクロチップ、その登録先はどこかしら?」もご覧いただければと思います。

当院ではマイクロチップの登録先(データベース)は、日本獣医師会管轄下のAIPOにさせて頂いています。ペットショップさんから迎え入れた方にはFAMという登録先で手続きされている方もいらっしゃいます。

今回の法改正に合わせまして、上記のAIPOやFAMといった"民間登録先"の他に、"国(環境省)"が管理するデータベースが新設されることになりました。
既存の登録先が統合・廃止されるわけではありません。ですので、基本的にはAIPOへの登録を行い、併せて国のデータベースにも登録をしていただく事を推奨いたします。

ここから先は重要な点となります。

既にAIPOやFAM等の既存登録先に情報登録がお済みの方は、環境省のデータベースにも情報登録を令和4年5月31日までに実施して頂きますよう強く推奨いたします。

上記期間を過ぎてしますと、登録の際に手数料がかかってしまいます。(オンライン申請では300円、紙申請では1,000円)

AIPO等から環境省データベースへの情報移行は、個人情報保護法の観点から行政側が行う事はありません。

今回の環境省への登録は任意且つ飼い主様ご自身で実施して頂くものとなりますので、詳しくは環境省HPの「令和4年6月1日から開始するマイクロチップ登録制度に関する飼い主の方向けQ&A」をご覧ください。



🌸2022年 春の血液健診キャンペーンのお知らせ🌸


毎年の春に実施させて頂いております、『春の血液健診キャンペーン』が3月1日より始まります!!

例年、多くの皆様に実施して頂いております。一年毎の定期健診でご利用される方が多く、また当院では春と秋にそれぞれの健診キャンペーンを実施させて頂いておりますが、これら2回を定期利用されている方も沢山いらっしゃいます。

春は、ワンちゃんは狂犬病予防接種、フィラリア予防、ノミ・マダニ予防と行事がてんこ盛りとなります🐕

ネコちゃんはノミ・マダニ予防に、可能ならばフィラリア予防も実施していきましょう!ということで、やはり予防シーズンとなります🐈

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昨年までとは、犬猫共にプラスコースがシニアコースという名称でしたが変更となっています。それに伴い、健診項目の内容も一部に変更がありますが概要はほぼ同様です。

下記に各健診コースの価格と、健診に際しての注意事項を記載してありますファイルが別ウィンドウで開きますので、ご検討の方はお手数ですがご覧頂ければと思います。

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今年も、是非多くの方にご利用いただき、健康維持や病気の早期発見にお役立ちできれば幸いです。



【新型コロナウイルスに関連する自粛・制限に関するお知らせ。続】


当院スタッフの新型コロナウイルス陽性及び濃厚接触認定に伴いまして、病院業務の制限・自粛をさせて頂いております。

皆様には多大なご迷惑をおかけしております。

2月7日(月)より、診察業務内容を順次復帰して参ります。

特に午後の診察時間帯に関しましては人員の制限がある為に、検査等の業務を制限させて頂く必要があります。

2月12日(土)より、現状では全ての業務を以前同様に再開可能とみております。

引き続き皆様にはご不便・ご迷惑をおかけ致しますが、ご容赦下さいますよう宜しくお願い致します。



【臨時一般診療休診のお知らせ】2021年1月31日~2月7日(月)まで


当院関係者にて、新型コロナウイルスの陽性と認定された方がおります。

予防疫学上の観点より、保健所による判断の下、タイトル表記の期間中は当院での通常診療の大半を一時休診とさせて頂きます。

継続の投薬処方が必要、処方食などの注文・受け取りが必要な場合にはご対応いたしますので、予めお電話を必ずお願い致します。その他、ご連絡・ご相談の上で対応につきましてはご指示させて頂ければと思います。

ご対応の際は、消毒やマスクの着用等遵守にて行わせて頂きます。

大変ご迷惑、ご心配をおかけ致しますが、何卒昨今の状況を踏まえ、ご理解の程宜しくお願い致します。



診療時間

診療時間

ご予約はお電話でお願いいたします。

【午前】9:00~12:00
【午後】16:00~19:00

(12:00~16:00は手術・検査・往診時間)

定休日以外に休診になる場合はこちらでお知らせします。

カード支払い可能

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当院では、MASTER・VISA・SAISON・JCBのクレジットカード支払いに対応しております。

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駐車場内でのトラブルは責任を負いかねますのでご了承の上ご利用ください。

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