両側上顎犬歯を抜歯しなければならなかった2例


例年以上の厳しい暑さが続いておりますね。

連日テレビでも熱中症のニュースが取り上げられております。今までの常識、対策が通用しない暑さですので、十分にお気をつけてお過ごしください。

動物にとっても、この暑さは危険なものです。実際に全国的に熱中症での来院件数は増加していると聞き及んでおります。

日差しの強い日中の時間帯のお散歩はもちろん避けていただきたいですが、夕方以降でも西日が当たっていた場所は気温が高いままの場所もありますので、「夜だから大丈夫」とはお考えにならず、終始様子の方は見てあげてくださいね。

今回は、歯周病の治療をしたワンちゃんですが、二人とも上顎の犬歯が手ひどくやられてしまっており抜歯せざるを得なかったケースが続きました。

犬歯は上顎の奥深くに根元がある為、この歯が痛んでしまうと口(犬歯の根元)と鼻腔に穴が空いてしまう口鼻瘻という状態になってしまいます。

そうなってしまうと、継続するくしゃみや粘稠性のある鼻水、あるいは鼻血などがみられる事があります。

KIMG0615.JPGケース1:処置前の歯。犬歯部分の歯肉が消失してしまっています。

KIMG0621.JPGケース1:処置後。抜歯ののち、縫合して穴をふさいでいます。

KIMG0007.JPGケース2:歯肉が不整な事と、歯垢の堆積が多量です

KIMG0020.JPGケース2:抜歯後に閉鎖しています。

どちらの子も、くしゃみや鼻水が顕著ではありませんでしたが、実際に調べてみると歯周ポケットは際限なく奥深くまであり、抜歯後に洗浄すると奥に詰まっていたゴミや膿などが排出されてきました。

犬猫の歯のトラブルは、その多くが歯周病、つまりは歯の表面のトラブルではなく見えない部分の歯周ポケットの問題です。

歯石が付着しておらず一見キレイでも口臭がある、歯茎が赤く腫れている、そんな場合は歯周病を疑いますので、早期に受診していただくようにしてくださいね。



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